見逃せない定番スポット

兼六園は自然豊かな庭園としても知られています。園内の樹木や草花は四季の変化を映し出し、いつもの定番スポットも訪れる時期によって表情を変え、年間を通して私達の目を楽しませてくれます。

年間を通して楽しめる兼六園

春の兼六園

兼六園の春の主役は何と言っても「桜」。園内桜ヶ岡や蓮池門通りなど桜鑑賞スポットがたくさんあります。また兼六園菊桜はとても珍しい品種なので、是非ご覧ください。
毎年、桜の開花時期に合わせて、夜間ライトアップされ、夜桜が見学できます。この期間は、兼六園が無料開放されます。

春の兼六園

初夏の兼六園

初夏になると、曲水のカキツバタ、ツツジ・サツキなど色鮮やかな花たちが兼六園を彩り始め、新緑も鮮やかで、気持ちよく散策できる季節です。

初夏の兼六園

秋の兼六園

秋は「紅葉」が美しい。ことじ灯籠の後ろのモミジが赤く染まった時は絶好のシャッターチャンスです。

秋の兼六園

冬の兼六園

11月から園内の松などに、恒例の「雪吊り」作業が始まります。これは北陸特有の重たい雪で枝が折れるのを防ぐためのもの。木の頂点から傘のように広げられた縄は、美しい幾何学模様を描き、兼六園の冬の風景に見事なアクセントを加えています。
中でも園内随一の枝ぶりを誇る「唐崎松」の雪吊りは圧巻です。

冬の兼六園

定番スポット

兼六園の見どころを説明する地図

1.徽軫灯籠(ことじとうろう)

桂坂口料金所から霞ヶ池にまっすぐ上がるとまず見えてくるのが、言わずと知れた兼六園のシンボル。兼六園にを訪れたら見逃すわけにはいきません。
片足だけを池の中に入れた二本足の灯籠で、高さは2.67メートル。前方にある虹橋を琴に見立てると、後方の灯籠が琴の絃(いと)を支える駒に見えるので、徽軫(ことじ=琴柱)と名付けられました。記念写真のスポットとしては最適で、混んでいるときは行列もできるほど!

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徽軫灯籠(ことじとうろう)

2.霞ヶ池(かすみがいけ)

兼六園の中心部にある、約5800平方メートルの池。眺める位置によって異なった様相を見ることができ、園内では一番大きい池で、池の中には蓬莱島という亀の形をした島が浮かんでいます。
カモやサギが羽を休め、鯉などの魚が泳ぐ姿は優雅で、見る人の心を和ませます。見どころがこの池の周辺に配されているので、散策の際はこの池を中心に回るとよいでしょう。

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霞ヶ池

3.虎石(とらいし)

虎がほえている姿に見えることから名付けられた石です。龍石・獅子巌とともに兼六園三名石に数えられ、兼六園を守る魔除けの石です。

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虎石

4.唐崎松(からさきのまつ)

13代藩主斉泰が近江・琵琶湖畔の唐崎から種子を取り寄せて育てた黒松。
園内一の枝ぶりで、冬の名物「雪吊り」は11月にこの松から作業を開始する。雄大な雪吊りの姿は冬の兼六園の代表的な風景です。

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唐崎松

5.眺望台(ちょうぼうだい)

卯辰山や白山山系、能登半島方面が見渡せる場所。海抜53メートルある。
兼六園の六勝の内の1つ「眺望」はまさにここで体験できます。眼下の土手には桜やサツキ、ツツジなども配されており、季節の花も楽しめます。

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眺望台

6.姫小松(ひめこまつ)

現在は二代目だが、平成7年に枯死した初代は樹齢約500年で、園内一の枝ぶりを誇っていました。

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眺望台

7.雁行橋(がんこうばし)

並べられた11枚の石が、雁(かり)の列が飛んでいく様に見えることから名付けられました。別名「かりがね橋」・「亀甲橋」とも呼ばれています。
昭和44年から、石の保護のために通行が禁止されていますが、昔はこの橋を渡ると長生きすると言われていました。

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雁行橋

8.七福神山(しちふくじんやま)

別名「つつじが岡」または「福寿山」とも呼ばれる築山に、七福神をなぞらえた天然石が置いてあります。「どの石が大黒様かな?」と探しながら見ると楽しいですよ。
七福神山は、12代藩主斉広が造った竹沢御殿の庭園の一部で、曲水護岸の石組み、雪見橋や雁行橋、雪見灯籠などの配置もほとんど当時のまま残っています。

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七福神山

9.明治紀念之標(めいじきねんのひょう)

兼六園を見下ろすようにそびえ立つ日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の像。富山県高岡で造られた日本最古の銅像で、身長は5.5メートル。西南戦争で戦死した郷土軍人を祀るために、明治13(1880)年に建てられました。
台石のうちの大きな石を、大蛇・ナメクジ・ガマに見立てて、それらが互いににらみ合い「三すくみ」の状態にあるので崩れないと言われています。また、銅像の成分を嫌い、カラスなどがとまらないらしいとの一説もあります。

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明治紀念之標

10.山崎山(やまざきやま)

「あかあかと 日はつれなくも 秋の風」という松尾芭蕉の句がふもとの句碑に刻まれている小さな山。
カエデやトチノキが多く、秋には紅葉の隠れスポット。山腹には五重の塔もあります。

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山崎山

11.龍石(りゅうせき)

形が龍に似た石で、兼六園三名石の1つ(他に虎石・獅子巌)。後ろには「龍石の椿」と呼ばれる椿があり、愛好家の間では有名です。

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龍石

12.鶺鴒島(せきれいじま)

別名「夫婦島」とも言われる。陰陽石(誕生)・相生の松(結婚)・石塔(死)が島の中にあり、人生の三儀式を表しています。背後の石碑には「和合長寿」を詠った和歌が彫られており、是非カップルで訪れていただきたい場所です。

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鶺鴒島

13.兼六園菊桜(けんろくえんきくざくら)

4月下旬から5月中旬まで約2週間咲き、全国でも珍しい品種の桜。1つの花に花弁を300枚以上持ち、散る時には花の形のまま落ちます。昭和44年に枯死した初代は日本に1本しかなかった天然記念物として有名でした。現在のものはその二代目で、春のソメイヨシノの時期が終わった後も、来園者に春の美しさを披露しています。

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兼六園菊桜

14.根上りの松(ねあがりのまつ)

40本以上の根が土から盛り上がったように見える松で、13代藩主斉泰が植えたと言われています。
松の根は地表近くに成長するという性質を用いて、盛り土をしてその上に松を植え、 後で土を取り除いて根上にしたと言われています。約2メートルも地上部分にせり出した松の根の壮観な立ち姿が有名です。

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根上りの松

15.梅林(ばいりん)

昭和44(1969)年に明治百年記念事業で全国の名梅が集められ植樹されました。現在約200本、約20種が梅林を彩っています。桜の前に紅白の梅の花が春の訪れを告げてくれます。
梅林の中には平成12年に再建された「舟之御亭(ふなのおちん)」があり、梅を眺めながら一服するのも一興です。

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梅林

16.時雨亭(しぐれてい)

もともと噴水の前に11代藩主治脩が造ったものを、平成12年に長谷池のほとりに再建しました。呈茶も行っています。

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梅林

17.瓢池(ひさごいけ)

瓢箪(ひょうたん)の形をした池。霞ヶ池とは違った静かな趣があり、高さ6.6メートルの翠滝(みどりたき)から流れ落ちる水音が静かに響き渡ります。
中州には加藤清正が朝鮮出兵の際に持ち帰ったと言われる「海石塔(かいせきとう)」と枝垂桜があります。桜の時季には瓢池に桜が映り、とても幻想的な美しさを見せています。

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瓢池

18.夕顔亭(ゆうがおてい)

瓢池のそばにたたずむ茶室で兼六園内の中で最も古い建物です。安永3(1774)年に11代藩主治脩が建てたもので、12坪の中に2棟3室あります。茶室内の壁に夕顔(瓢箪の古名)の透彫りがあることが名前の由来となっています。

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夕顔亭

19.榮螺山(さざえやま)

頂上までの道がぐるぐると「さざえ」の殻のように渦巻く山。13代藩主斉泰が霞ヶ池を拡張した時に掘られた土で作られました。頂上には傘の形の屋根をしたお亭(ちん)があり、「傘(からかさ)山」とも呼ばれています。

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榮螺山

20.獅子巌(ししいわ)

黄門橋のたもとにある獅子の形に見える自然石。虎石・龍石とともに兼六園三名石に数えられています。

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獅子巌

21.黄門橋(こうもんばし)

榮螺山から噴水へ向かう途中の曲水にかかる橋。青戸室石でできた一枚石で、大きさは園内一。長さ6メートル、幅1メートルあります。「黄門」とは中国名で中納言のことであり、中納言であった3代藩主利常公を称えて名付けられました。

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黄門橋

22.噴水(ふんすい)

日本で最初にできたと言われる噴水。霞ヶ池からの水圧だけで約3.5メートル上がっています。
文久元(1861)年に13代藩主斉泰が、金沢城内の二の丸に水を引くために試作させたと言われています。

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噴水

23.曲水(きょくすい)

兼六園には約570メートルの曲水がいたるところに張り巡らされています。この水は犀川の上流から引いてある辰巳用水から引かれたものです。
ことじ灯籠の前や花見橋付近などにはカキツバタ植えられており、5月には美しく咲き乱れ、その場所ごとの「水泉の美」が感じられます。

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曲水

24.金城霊沢(きんじょうれいたく)

随身坂口料金所から園外へ出ると、金沢神社の隣にあります。昔、芋掘り藤五郎という人物が、見つけた砂金をこの泉で洗い、貧しい人々に与えたという伝説のある沢。「金沢」という地名の由来にもなっています。

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金城霊沢
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